ミツバチ写真館タイワンタケクマバチ写真館 > タイワンタケクマバチの生態

タイワンタケクマバチ写真館

 2007年に愛知県豊田市内の矢作川流域で初めて発見され,その後周辺に生息域を拡大しています.当初は,竹材について台湾から侵入したと考えられ,タイワンタケクマバチと名付けられましたが,最近の研究で中国大陸に生息する個体と同一種であることが明らかになりました.

 光沢のある黒色をしたハチで,胸部も黒色である点がキムネクマバチとは異なっており,枯れたタケに穴をあけて巣を作ります.巣穴はほとんどが地上から1m位の低い場所にあることが多いようです.

  定期的に昆虫の調査を実施している”木曽川祖父江緑地(愛知県稲沢市)”では2014年に初めて観察しました.その後次第に数が増加して,2018年頃から普通に見られるようになり,時期によってはキムネクマバチよりも多く見られます.

  キムネクマバチのように,蜜源植物付近でホバリングしながらメスを待ち受ける行動は確認していませんが,2018年,2019年に,ヌルデに多数のオスバチが集まり,葉上に止まったり飛び回ったりして縄張りを主張するような行動を確認しています.

 今後分布が拡大すると,在来種との競合が懸念されており,愛知県では、”生態系に著しく悪影響を及ぼすおそれのある移入種”に指定されました。( 愛知県 平成23年3月30日発表)


多数の営巣が見られる竹林の様子(枯れダケが目立つ)
枯れダケをかじって巣穴を開けるメスバチと作業途中の巣穴の様子
巣穴に近づくメスバチと枯れダケに開けられた巣穴
ヌルデの葉に止まったり周辺を飛び回るオスバチ

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