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クマバチの生態

 光沢のある黒色をしたハチで,胸部には黄色の毛が密生しています.単独性のハナバチの仲間で,枯れ枝や古い建物の柱や梁などに1円玉くらいの丸い穴をあけて巣を作ります.巣の内部はいくつかの育児室に分かれており,中に幼虫の餌になる花粉団子を作り,卵を産みます.
 4月に入ると,越冬を終えた母バチが活動を始めます.5月から6月にかけて巣の中では新しい成虫が育っています.7月にはいると成虫の羽化が始まり,羽化したハチは数週間の間母バチから花粉と花蜜を与えられて巣の中で暮らします.羽化したハチの大部分は,そのまま巣の中で越冬しますが,一部のメスバチ(娘バチ)は別の場所で巣穴を作り,その中で越冬します.
 体が大きくよくてよく目立ち,大きな羽音をたてて飛ぶことから,人々に恐怖心を与えますが,決して人を襲うことはありません.メスバチはフジやニセアカシヤなどマメ科の植物をよく訪れます.また,4月頃から,オスバチが花の咲いている付近や,山頂,公園の空き地,道路などの上をホバリングしながら飛行し,付近を飛ぶ昆虫や鳥などを追いかけているのをよく見かけます.これはオスバチの縄張り行動で特に危険はありません.


サクラの枝に作られた巣穴から顔を出すメスバチ 巣の内部の様子(育児室と花粉団子)
縄張り飛行するオスバチ ナンキンハゼの花で蜜を吸うメスバチ
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